米国の税制度

税金について

日本に国税と地方税があるように、米国にも連邦税と州税ならびに市町村などの地方自治体税があります。米国は連邦国家であるため州の権限が非常に強く、連邦政府とは別に州政府や地方自治体が課税権をもっています。米国で企業活動を行ったり、個人が住居する場合には、連邦税はどの州においても課税されますが、州や市町村の税金は税の種類、課税の基準がすべて異なり、州別での検討が必要となります。米国法人は全世界の所得が課税の対象となります。日本法人の米国支店は、米国内での取引および事業とこれに関係する所得に対して課税対象となります。(日米租税条約参照)

法人税制

米国内国法人はその全世界所得並びにキャピタル・ゲインに対して連邦法人税を課されます。設立国主義を採用しているため米国のいづれかの州(属領は含まれない)の法律に基づいて設立さ れた会社は自動的に米国内国法人となります。その他の会社は外国法人として扱われ、経営と支配の中心がどこにあるかは関係ありません。外国法人は米国で事業を行っている場合、支店あ るいは工場等の恒久的施設を通じて事業を行っているか否かに関わらず、米国での事業に“実質的に関連する所得 Eff ectively connected income”が米国法人税の対象になり、納税申告は必要となります。

ハワイ州の税制

ハワイの、一般的に呼ばれている消費税(G.E.TAX)は、非常にユニークな税法で、総売上に対して州が課税する法律です。非常に複雑な控除規定または、免除規定(EXEMPTION)があるた め専門家に相談する必要があります。所得税は発生しない法人でも、消費税が課税できます。消費税の税率も複雑で、税務弁護士に意見を求めたほうが安全です。

 

<米国法人の確定申告において次の点に注意>

  1. 持ち株会社の設立のときの現物出資による株式の取得は非課税になる
  2. CAPITAL LOSS はCAPITAL GAINで損益通算
  3. 棚卸資産の評価方法は最終仕入原価法は認められない
  4. 貸倒引当金は直接控除法で当事業年度で損益算入
  5. 欠損金の繰り戻しは2年、繰越は20年認められる
  6. LLCは税法上PARTNERSHIPとして取り扱う

 

 

米国法人の給与に関する税金

給与に関わる税金としては、所得税、社会保障税、雇用保険税があります。これらのアメリカの税制は連邦税制と州税制と二本立てになっているので、連邦政府に対するものと州政府に対する税金 に関してそれぞれ知っておく必要があるでしょう。州政府に対する税金は、州ごとに独特の法律がありますので、給与支給対象者が勤務する州の税法を知っておく必要があります。

所得税

給与支給の際、あらかじめ従業員から提出してもらったFORM I-9とFORM W-4 (扶養控除など申告書に相当するもの)と源泉徴収税率表か税額表を使用して、総支給額に対する源泉所得額を計算します。給与支給対象期間が月べース、半月べース、2週間ペース、さらに既婚者用および独身者によって税率が変わってきます。一旦計算され源泉された徴収税額は、社会保険税の本人負担分と会社負担分を合わせて 内国歳入庁(IRS)へ納税されます。このIRSへの報告は、四半期ごとにFORM941を使って行われます。

社会保障税、厚生年金

給与支給の時、源泉徴収するものには社会保障税もあります。社会保障税は老齢・身障者等保険税(課税対象上限額あり)と入院・加療患者保険税とからなり、それぞれの税率を乗じて計算されます。2012年の課税対象額の上限と税率は下記に示す通りです。

また、従業員が負担する社会保障税と同額を会社側も負担します。

2013年の社会保障税

雇用保険税

雇用保険税は会社が全額負担することとなっており、税率は最高6.0%です。州政府に対しても同様の雇用保険税を納めてい れば最高5.4%までの控除が認められ、一般にはその差額の0.6%が連邦に納める額となります。総支給額のうち年間一人につき 7,000ドルまでの課税対象の上限が設けられているので、一人当たり年間税額は最高42ドルとなります。通常納税は四半期ごとに行い、報告はFORM940または、FORM 9444を用いて年1回、翌年の1月31日までにIRSに報告します。