H4保持者が労働許可の申請ができる新規則

2015/03/16

特定のH-4配偶者ビザで労働許可申請が可能になります。

最近、米国国土安全保障省(DHS)は、特定のH-4配偶者ビザ保持者が労働許可申請を行えるようにするための規制変更を確定しました。新規制は2015年5月26日より適用されます。

 

 

労働許可申請対象のH-4配偶者ビザ保持者の2つのカテゴリー

まず、H-4保持者の全員に労働許可書の申請資格があるのではないということをご理解ください。H-4保持者が資格を得るためには、配偶者であるH1B労働者が以下のいずれかの要件を満たしている必要があります。

 

  1. H1B労働者が許可されたI-140(雇用ベースの永住権申請)の受益者であること。
    もしくは
  2. 21世紀法(AC21)に基づいてH1Bのステータスを6年以上延長していること。

 

労働許可書は、無制限の就労許可です。言い換えますと、どのような職種もしくはポジションで就労されるか、またフルタイムやパートタイムなどの雇用形態、さらに、どの雇用主の元で就労するかなどを任意に決めて働くことができます。

 

ただし、新規則のもとでは、H-4ステータスを保持する子供(例え労働できる年齢に達していたとしても)には、労働許可書の申請をする資格はありません。上記要件を満たしているH1B保持者の配偶者でH-4ステータスを保持している方のみとなります。

 

(1)I-140(雇用ベースの永住権申請)許可に基づく申請資格

労働許可の申請資格が与えられる最初のカテゴリーは、比較的分かりやすいものです。必要とされるのは、配偶者であるH1B保持者が、移民請願書I-140の受益者であり、その請願が許可されていることです。それ以外には特に条件や制限はありません。H1B保持者の許可されたI-140請願は、EB1、EB2、そしてEB3のどの雇用ベースのカテゴリーによる申請であってもかまいません。

また、許可されたI-140があれば、H1B就労者もしくはH4配偶者がアメリカに居住した期間は関係ありません。

 

(2)6年を超えるH1Bの延長に基づく申請資格

労働許可の申請資格が与えられる2番目のカテゴリーは、H4保持者の配偶者であるH1B保持者が21世紀法の規定により、6年間以上H1Bの延長をしている場合に、H-4保持者は労働許可の申請を行うことができるというものです。これに当該する規定は、21世紀法のセクション106(a)および(b)に含まれます。これらの規定により、H1B保持者である非移民は、ステータスを6年以上延長することができます。

 

延長資格は、配偶者であるH1B保持者が6年目のH1Bステータスが終了する少なくとも365日前までに、PERM労働認定申請(PERM Labor Certification)もしくは請願書I-140を申請していること、そして、H1B保持者がそれらの申請の受益者であることが条件となります。ただし、H4保持者が労働許可を申請する際に、PERM労働認定申請もしくはI-140請願書が許可されている必要はありません。まだ申請中(未決)であれば良いのです。つまり、これらの申請が最終的な拒否、または取消しの決定を下されていない状態である必要があります。

 

 

H-4労働許可申請に必要となる書類

労働許可を得るためには、H-4保持者は、申請手数料と共にフォームI-765を提出します。申請者は、H-4ビザのステータスを保持していること、そして配偶者であるH1B保持者も有効なステータスを維持しており、さらに上記で説明した2つのカテゴリーのうちのいずれかに該当することを証明する必要があります。

 

上記の第一カテゴリーに基づいて労働許可の申請を行う場合、つまり、配偶者であるH1B保持者のI-140が許可されている場合は、そのI-140請願の許可通知のコピーを提出することで、証拠としては十分なはずです。そうすることが不可能な場合、許可済のI-140のレシート番号や、その他H1B労働者が6年以上のステータス延長が認められていることを示す証拠を提出することで、帰化移民局(USCIS)は、それらを二次的証拠として考慮するかもしれません。

 

例えI-140が許可された後に、雇用者がその請願書を撤回した場合でも、H1B労働者のビザが21世紀法のもとに6年間以上延長が許可されているならば、H-4配偶者ビザ保持者は、労働許可書の申請資格がある可能性があります。

 

上記の第二カテゴリーに基づいて、H-4保持者である配偶者が労働許可の申請をする場合、申請資格を証明するために求められる証拠書類にやや柔軟性があります。例えば、H1B保持者である配偶者のパスポート、以前のI-94、H1Bの許可通知、または、H1B保持者の給料明細等のコピー等、配偶者であるH1B保持者が6年を越えてステータス延長の許可をされていることを示す証拠を提出できます。さらに、ステータス延長をしたことを示す証拠(例えば、PERM労働認定申請もしくはI-140請願が申請中であること)も必要となります。

 

 

H-4労働許可申請の申請時期と有効期間

H-4労働許可申請の新規則は今年の5月26日より実施されます。この日より前に申請を提出した場合は、その申請は受理されません。移民局(USCIS)が申請の受付を開始した後は、通常、申請にかかる時間は約90日ほどであると予想されます。しかし、申請者が労働許可申請と同時に、ステータス延長やステータス変更の申請を行っている場合は、通常より長く審査時間がかかると思われます。

 

この労働許可申請にはプレミアム審査はありません。労働許可の期間は、H-4の残りの認可期間(通常は最長で3年)と一致します。

 

 

アイナ法律事務所は、H-4の労働許可の新規則がようやく実施されることを嬉しく思っています。H-4保持者の全員が申請できるわけではありませんが、今回の規則は正しい道への大きな一歩だと確信しています。今後もH-4保持者の労働許可申請についての更新や最新情報、またその他移民法の最新情報を更新していきますので、興味がある方は、FacebookTwitterでフォローしてください。

 

 

この記事に「いいね!」する 

Aloha townnetに「いいね!」する 

執筆者

アイナ法律事務所

ミチコ・ノーウィッキ 弁護士

米国移民法、帰化法を専門とし、米国へ移住を希望される家族を始め、個人並びに企業なども対象とし、あらゆる移民法に関するお手伝いをしています。 学歴 ハワイ大学法律学校(JD, University of Hawaii William S. Richardson School of Law) マーケティングと経営学の学士を同時取得 (BA、 University of Hawaii at Manoa) 弁護士ライセンス Hawaii Supreme Court U.S. District Court, District of Hawaii U.S. Court of Appeals, Ninth Circuit 弁護士協会 American Immigration Lawyers Association (AILA-Hawaii Chapter), 全米移民弁護士協会 American Bar Association (ABA) (全米弁護士協会)、 Hawaii State Bar Association (HSBA) (ハワイ州弁護士協会)。