日本で導入されたマイナンバー制度の国外資産等への影響

2016/07/01

マイナンバーによって、財産の把握が正確かつ容易に。

日本で最近導入されたマイナンバー制度については、既にご存じのことでしょう。マイナンバー制度とは、「行政運営の効率化」、「構成な給付と負担の確保」、及び「国民の負担軽減と利便性向上」を目的として、アメリカのソーシャルセキュリティー番号と同様に、個人または法人に番号を付与する制度です。

マイナンバー制度が導入されたことによって、国が個人・法人の所得や資産等を正確かつ効率的に把握することが可能になりました。それに伴い、国外で有する預金、または国外財産や国外財産から生じる所得について、マイナンバーが活用されてきています。本記事においては、マイナンバー制度がどの様に国外財産等に影響を及ぼしているかについてお話させて頂きます。

 

 

国外財産調書

国外財産調書とは、日本の居住者で国外に5,000万円を超える財産を所有している場合に提出しなければならない文書です。平成28年に係る国外財産調書から、マイナンバーを納税者の番号として、記述することが要請されました。

 

国外送金等調書

金融機関には、お客様が国外送金等をする為に行った為替取引について、取引が行われた金融機関の営業所の所在の税務署長に、国外送金等調書を提出することが義務付けられています。原則としては、平成28年1月1日以降の国外送金等に関わる国外送金等調書に告知を受けたマイナンバーを記載する必要はありますが、3年間の猶予が付与されており、その間告知を受けなかった場合は記載しなくても良いことになっています。

 

国外証券移管等調書等

国外証券移管等調書等とは、平成26年の税制改正によって、国境を越えて有価証券の証券口座間の移管を行った場合にその提出が義務付けられたものです。こちらも原則としては、平成28年1月1日以降の国外証券移管に関わる国外証券移管等調書には、マイナンバーを記載することが義務付けられています。国外送金等調書と同様に、3年間の猶予が付与されている為、マイナンバーの告知を受けるまでは記載は要請されません。

 

 

 

マイナンバー制度ができることによって、ますます国外財産等が筒抜けになってしまう時代が来ています。法に反しない為、国外財産等に伴う正しい知識を習得することをお勧めします。

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執筆者

本郷法律事務所

本郷 友香 弁護士

ハワイ州とカリフォルニア州、両方の弁護士資格を所有し、信託、遺言書作成、プロベート(検認手続き)等を含むサービスを主に提供する弁護士。過去数年間は日本に在住し、大手米国会計事務所にて法務、会計の分野において、国際的な仕事に携わっていたとともに、多種の文書において豊富な翻訳経験がある。日本語・英語のバイリンガルであり、両言語において、会話と読み書きが堪能。