元気に生き抜く秘訣 -代謝をうまく使いこなす-
2015/11/03
私たちの代謝には、発汗や食べ物のとり込みや排出はもちろん、それより細かい分子レベルの代謝まであらゆるレベルの意味があります。例えば食べ物から体温をつくることや、細胞の中や外の塩分と水分の体液としての反応やそれが流れること、また内臓での老廃物の分解からはじまり、元素からアミノ酸やたんぱく質の合成や各種ミネラル分との組み合わせ機能など、さまざまな生命現象もすべて代謝のひとつです。
私達には生命の基本であるホミオスタシス(恒常性)を全うするためカタボリック(異化作用)とアナボリック(同化作用)という二つの異質の機能が働きあっていることも重要な代謝のひとつです。物質を崩壊に向かわせる自然の定めであるエントロピーの法則は私たちの身体にも同じように影響しており、身体はこの中で生命を維持するために分子が壊れる前に先に分解し、そしてすばやく新しい分子を合成させています。性質の逆なものがお互いにバランスをとるように働き状況を一定に保つ動的並行(equilibrium)を保っているのです。私たちの身体は、分子を分解する異化作用と分子を合成する同化作用で常に分解と合成を繰り返し、この入れ替わりは一時も止まることはなく、常にそこにあるように見えても実際は一時も止まらないろうそくの火のようなものです。
この時、同化作用は食べたものから身体の分子を合成し、同時にエネルギーもつくる一方、逆に異化作用は分子の分解の過程でエネルギーをつくります。これからもわかるように身体の代謝作用では、合成よりも分解の方が巧妙につくられています。 現代では栄養素が足りない白米などの主食、ミネラル分を含まない農作物や、その上に肉食や精製糖の摂取があることで同化作用が過剰になっており、さまざまな食品添加物などのケミカルが蓄積し血液が汚れ、慢性病が起こっているのが現状です。
ケミカルや薬品にあふれたこの時代の現代人には、ケミカルが分子にまぎれて環境ホルモンとして身体に蓄積しています。健康的に長寿を全うするには、異化作用を活発にして体内のケミカル分子を分解させて常にデトックスされている状態を維持するのが良いことです。しかし例えばずっと断食を続けて異化作用のみを促すと、身体の分子が分解に傾き合成できず、身体の細胞自体がなくなってしまいます。異化作用と同化作用は、片方だけでは成り立たず、陰と陽のように表裏一体で初めて成り立つシステムなので、生命の合成に必要な成分を供給して同化作用を手伝うことで、異化作用も健康的に促進されるのです。
健全な異化作用が働いた状態で、長く健康に生命が続くためには、五大栄養素やミネラル、酵素などさまざまな栄養素がバランスよく必要です。そして体内に塩分が適度に満ち足りていることは大切です。塩分は神経の伝達物質、細胞内外の水の調整、体液のバランスなどホミオスタシスに欠かせないものであり、生命にとって水の次に大切です。しかし塩化ナトリウムの普及や間違えた塩の理解から発生した減塩ブームにより、現代の人々は身体に塩分が足りておらず、体内のホミオスタシスが崩れている人が多いのが現状です。
異化作用と同化作用をバランスし、ホミオスタシスを整えつつ継続的に毒素をデトックスした状態を保つには玄米を主食にすることです。そして発酵食品、野菜類を摂り、精製されていない正しい塩分を適量に摂ります。その上で糖分と肉を控えて代謝をカタボリック(異化作用)に傾けた状態を保ち、代謝をうまく使いこなすことが元気に生き抜く秘訣といえます。





