ハワイで妊娠、そして出産⑧ 産後のトラブルのあれこれ
2016/05/02
前回コラムでは出産の様子をお伝えしました。今回はとにかく色々大変だった産後。産後1ヶ月は安静に…とよく言われますが、安静にしてられないほどいろいろありました。しかも、出産にフォーカスしすぎて、産後に起こることなんて全く気にならず情報収集を怠ったために、心の準備が全く出来ていませんでした。今回はそんな私の「聞いてないよーー!」の数々をお伝えしていこうと思います。

排尿障害
出産後しばらくしてから尿意があり、出産後初めてのトイレはナースが付き添う事になっていたので、ナースコールをしました。ナースに支えられながら点滴棒を杖代わりにゆっくりとトイレへ。しかし、尿意はあるのに、お腹も張っているのに…なぜか出ない。ナースに出ない事を伝えると、すぐ隣りにある洗面台の蛇口から水を出し、流水音で尿意を促進させようとしてくれたり、体勢のアドバイスなど、排尿を促す手助けをしてくれたのですが、それでも出ない。
何度かのトライも虚しく、管を通して一度強制的に出すことに。出産直後の「排尿障害」はよくある産後トラブルの1つで、子宮近くにある膀胱の神経などが長時間圧迫されたり、産道まわりの筋肉が伸びてしまうことが原因で起こるそうです。
その後も自力では排尿が出来ず、膀胱やその周りの神経や筋肉を休ませ回復を待つため、1日目の夜は管を通したまま就寝することに。12時間後に管を外し、その後は普段通り排尿することが出来ホッとしましたが、もしこれが完治しないと、入院も長引くことになっていたそうです。
会陰切開
ハワイで妊娠、そして出産⑤でご紹介した「会陰マッサージ」。妊娠30週目から始めましたが、結果は…やはり裂けてしまいました。しっかり伸びてくれることを期待していたのですが、そんなに甘くはないですね。出産直後に抜糸のいらない、体に吸収される糸で縫合しました。
幸い、麻酔が効いているので、裂ける痛みも縫合の痛みも感じることはありません。が、麻酔が切れた後が大変。座るのも横になるのも、寝返りもトイレも…何をするにも痛い!円座クッションが用意されていましたが、いまいち役に立ってるのかどうなのかも分からず。傷口が出産直後の悪露などで化膿しないよう清潔に保つため、トイレの後には水の入ったポンプのようなもので洗い流すのですが、これがまたなんだか怖いし、痛い。
ナースに「痛みのレベルは1~10でどの辺り?」と定期的に聞かれましたが、常に5~8辺り。入院中は痛み止めに頼りっぱなしでしたが、自宅に戻ってからは我慢できる程度になっていました。ただ、産後1か月間は、排尿後の水洗いを続けないといけなかったし、お風呂も恐る恐る。動きによっては、縫ったところが突っ張ったような感じで痛かったり。なかなかスッキリしませんでした。
母乳育児
漠然と子供を産めば母乳は出ると思っていたところがあり、あまり心配も母乳育児についての勉強もしてなかったのですが、それはそれは本当に浅はかでした。母乳育児の奥深さを身を以て体験していますが、「こんなに大変だったなんて」の一言に尽きます。
初めは私も息子もまだまだ手探りの授乳タイム。おっぱいを咥えるにはとても小さい口。上手に咥えられていないのと、1日20回の頻回授乳によって乳首にはキズが出来てしまい、息子が咥え始めてから数分間、乳首に激痛が走り、足をバタバタさせたり、変な汗をかいたりしながら耐える日々。基本一度の授乳は20分と言われていますが、切り上げると大泣きしたり、体力もまだまだないので、授乳中に寝てしまったりと、授乳時間が1時間かかることなんてザラでした。なので、抱っこしたまま次の授乳タイムを迎えたり、寝たと思ってベッドに寝かせると起きてしまうので、抱っこしたまま仮眠を取ったり。昼夜関係なくやってくる授乳タイムを必死にこなしていくしかありませんでした。
こんな状況の中、乳腺炎になる寸前でお世話になった「おっぱいマッサージ」。石のように硬くパンパンで熱を持ったおっぱいをマッサージしながら、溜まっているおっぱいを絞り出し、詰まっている乳腺を開通するためにほぐしていくのですが…これが本当に本当に痛かった。パンパンのおっぱいがほぐれるのに3時間以上かかり、その間はずっと絶叫でした。が、マッサージを受けた後は本当に楽になり、今後の授乳についてのアドバイスなどもしてもらえたので「もっと早く来ればよかった…。」と何度も思いました。
出来れば母乳で育てたい一心でいろんなおっぱいトラブルに耐え続けましたが、何度も心が折れそうになり、母乳育児を諦めようかと悩み続けた2ヶ月間でしたが、今となっては、頑張ってよかったと本当に思います。 正直無痛分娩だった私は、出産よりこのおっぱいトラブルの方が大変でした。私が伺った「おっぱいマッサージ」は下記の場所になります。
私が調べた限りでは、ホノルルでおっぱいマッサージをしてもらえるのはこちらだけだと思います。アメリカでは日本のように「おっぱいをマッサージする」という文化がないからだそうです。こちらのスタッフの方は皆さんとても親切ですし、日本語もOKなので安心ですよ!
そして英語のみですが、授乳に関することを無料で相談できるのがこちら。
Hawaii Mother’s Milk
住所
カピオラニメディカルセンター内
1319 Punahou St #828, Honolulu, HI 96826 地図を見る
電話
808-949-1723(予約制)
授乳の仕方を教えてもらえたり、アドバイスをもらったり。授乳に関することすべて相談できます。マッサージのサービスはありませんが、自分の授乳の仕方が合っているか、赤ちゃんがちゃんと飲めているのか、などを見てもらうことも可能。無料ですが「寄付をお願いします」と言ったサインは入り口においてあります。
産後うつ
私の場合は症状が軽かったと思うのですが、それでも出産直後、妊娠を継続させるために大量分泌されていたエストロゲンというホルモンが、出産直後に激減。このホルモンバランスの乱れから、強い不安感や孤独感、普段ならなんてことない事なのに、周りの人が放つ言葉に引っかかったり、傷ついたり、イライラしたり…。「息子はこんなに可愛くて、本当なら幸せいっぱいのはずなのに…なんでこんなに悲しいんだろう」と、罪悪感から主人にさえも話せずに「こんなママでごめんね…」と授乳しながら息子に謝り、はらはらと涙を流したり。1日中こんな状態ではなかったですが、1日に何度か強い孤独感に襲われました。
たくさんの体のトラブルを抱えながら、心のトラブルまで。産後のホルモンバランスが原因であることを知るまでの産後から2ヶ月の間は自分をコントロール出来ずに本当に大変でした。これは私にとって、出産前に一番知っておきたかったことで、家族にも知っておいてもらえると頼りやすかったかな…と思います。
視力低下
これは「いきむ」ことにより、目の周りの毛細血管が切れたり、血圧が上昇した際に眼球が圧迫されたりなどや、育児疲れが原因と言われています。ただ産後の視力低下は一時的なものなので、放っておけば治ることが多いそうです。知っていればなんでもないことでも、いつも見えていた距離が見えづらくなっていることに気付いた時は「え?なんで急に??」と少し焦ってしまいました。
筋肉痛
とても地味なトラブルですが、これ、結構パンチあります。これも「いきむ」時に使ったほぼ全身の筋肉の痛みが産後すぐから襲ってきます。この筋肉痛のせいで、縫合した会陰部分が痛いのか、その周りの筋肉が痛いのか混乱しましたし、何をするにも産後数日間は痛むので、これも大変です。
――いかかでしたでしょうか?こんな感じでいろんなトラブルを一気に経験しましたが、そもそもトラブルと言うより、「産後あるある」なのですが、初産の私にとっては産後の過酷さにとても驚きました。産後あるあるをさらにツライものにさせてしまったのは、すべて私の無知によるものなので、これから出産されるプレママさんたちの産後がこんなツライ驚きの連続にならないために、このコラムでシェアさせて頂きました。
ただ、私の場合は無痛分娩。この産後あるあるを普通分娩後に経験されている方々の状況は想像を絶します。ですが、無痛分娩・普通分娩に関係なく、出産によって受ける「内蔵のダメージ」や、分娩時の出血からの「貧血」。そしてさらには、母乳は血液で作られるため、母乳を作るために「献血」まで。出産はケガや病気ではないのでつい無理をしがちですが、体はしっかりダメージを受けてますし、産後あるあるもどんどん襲ってきます。無理をすると回復も遅くなるので、せめて産後1ヶ月は、無理をせず、頼れる人には 大いに頼ってくださいね!
いろいろと大変だった産後2ヶ月間。そんな中でも息子の検診と私の産後検診はやってきます。次回は今回お伝えできなかった検診の模様などをお伝えしたいと思います!






