万引き―必ず警察が呼ばれ事件に発展します―
2017/05/09
万引き―必ず警察が呼ばれ事件に発展します―
見つかれば警告では済まされない―
旅先での開放感からでしょうか、ハワイで万引きして逮捕され、刑務所から連絡をくれる日本人旅行客がいます。別に手持ちの金がなかったわけではなく、どうも軽い気持ちで盗みを働いている模様。警察に連行されて初めて深刻な事態を悟り、頭を抱える人が多いようです。
聞けば日本では、万引きが見つかっても警告だけして見逃してくれたり、未成年者なら親や学校に連絡して終わり、という状況がよくあるとのこと。ですがアメリカではそういった対応はあり得ず、必ず警察が呼ばれて大ごとになります。拘置所に収監され、裁判所に出頭することになるのを知っておいてください。
それがたとえ数ドル程度の被害でも、状況は同じです。多くの店に「万引きは必ず警察に通報する」という規則があるので、もしその規則に従わず盗みを見逃そうものなら、今度は従業員が解雇されるなどトラブルに陥ってしまうからです。
そしていったん警察が呼ばれたら、警察官は決まった手順に従ってきっちり手続きを進めるだけで、情状の余地はありません。被疑者を警察署に連行し、まず被疑者の指紋と写真を取って調書を作り、保釈金を設定。被疑者は保釈金が払えるまで拘留され、保釈金を納めて釈放されても、指定された日時に裁判所に出廷することになります。これは裁判ではなく、まず有罪か無罪かを裁判官に申告する罪状認否の聴聞会。通常、逮捕から2、3週間後に行われます。
一方、もし警察署で保釈金が払えない場合は翌日、拘置所から裁判所に連れて行かれることに。この時、盗みの被害額がそう大きくなければ一度、釈放されますが、やはり罪状認否の日に改めて出廷しなければなりません。ちなみに罪状認否には本人、またはその弁護士が出廷しなければならず、すっぽかせば逮捕状が出ますので注意が必要です。
また万引きで有罪になった場合、ハワイでは罰金も甚大です。ハワイの窃盗罪には被害額に応じて第1級から第4級まで4段階があり、被害額が$300を超える第1級と第2級の窃盗罪は、重罪に相当します。罰金は通常、被害額の4倍を罰金として支払うのがルール。つまり$500の品物を盗めば罰金は$2000です。私の顧客にも$2000の小物をブランド店で万引きし、$8000の罰金を払う羽目になった人もいました。その上、状況によって刑務所に収監される可能性もあります。
店内では防犯カメラが監視している
以上のように、ハワイで万引きをすれば、あらゆる意味で大変な結果が生じることをご理解いただけたでしょうか。言うまでもなく各店には制服&私服の警備員がおり、常に鋭く目を光らせています。盗みで有罪になるには、商品を店から持ち出した場合に限りません。バックや下着の中に商品を隠して歩くなど、盗む意図があったとみなされれば、店内にいたままで罪は成立します。また値札を取り換え、安い価格で商品を買おうとする行為も立派な犯罪行為。よくある手口なので、レジ係には一目瞭然です。
各店の売り場では警備のプロが警戒しているだけではなく、店内の随所に防犯カメラが設置されていることも、当然、皆さんはご存知でしょう。近年は一目でカメラと知れるものだけではなく、カモフラージュされたカメラも増えています。
たとえば天井のあちこちに、照明に混じって黒いドーム状のものがよくついていますが、あれも防犯カメラです。しかもそういったカメラは店内の様子を録画しているだけではなく、店の警備室には実際にそのカメラを覗き、怪しげな人を監視している警備員がいます。周りに誰もいないと思いきや、店側からは全てお見通しだったりするわけです。
最近はテクノロジーが大変進んでおり、防犯カメラの画像も、信じられないほど鮮明。これは窃盗ではなく薬物の事件だったのですが、あるショッピングセンターの防犯カメラに映った画像を見たことがあります。その時、警備室にいた警備員は薬物の売人とおぼしき人物を防犯カメラで追跡し、薬物の売買の様子をチェックしていました。数十メートル先のカメラがその人物の手の中までズームして撮影した写真を見たところ、手に持ったジップロックバッグの中の白い薬物がはっきり写っており、驚かされました。
重ねて言いますが、アメリカでは、出来心での万引きもその結果はあまりに甚大です。せっかくの旅行が台無しにならないよう、この記事によって罪の重さを認識していただければ幸いです。






