歩き方の次は走り方!「原点回帰走行」の勧め

2018/07/26

 

膝や腰の痛みは現代の生活習慣が大きくかかわっている

近年では、腰や膝など体のどこかに痛みを抱える人の数が増加の一途をたどっていて、むしろ大人であれば体のどこかに痛みが少しばかりあるのが当たり前であるかのようです。そればかりか、最近では子供達も膝や足腰の病気と診断されることが多くなっている始末です。その多くの原因は、現代人の生活習慣にあります。

 

例えば、現代人は日常的に椅子を使うことで、床に座らなくなりましたし、毎日の歩き方も、かかとから着地する誤った歩行法です。本来は、正座や胡座(あぐら)で床に座ったり、しゃがんだりすることで、関節の可動域は増えて、足腰の筋肉も強くなるのですが、最近ではほとんどの人が椅子やソファーに座るので、現代人の足の可動域は狭まり、筋力は衰えているのです。その上で踵(かかと)から着地する誤った歩行法を行なっているのですから、これでは大半の大人が痛みを持つのも当たり前です。

 

走り方も然り!踵着地が何故だめなのか!

健康志向の人々は多く、街中でランニングをしている人々をよく見かけます。しかし走っている人々の表情を見ると、力を入れて気張って前進しており、表情も険しくあまり楽しそうでない感じで一生懸命走っているのが見受けられます。好きで走るというよりは健康のために仕方なく耐えて走っている感じです。また、広場で一斉に走り回る子供達に目を向けると、その走り方にも無理があり、滑稽さすら感じられます。人々の辛そうな表情や無理がある動作をよく見ると、皆揃ってかかとから着地するフォームで走っているので、体の動きが全くスムーズでないのです。

 

現代人の誤った歩行法と同様に、多くの人々が自然に行なっているかかとから着地する走りは、背筋を使って体を捻ることで力をだし、後ろ足で押して推進力を作ります。そして前に来る足の膝を伸ばしてかかとで着地する時に、接地点が重心より前に来てしまうのです。この事で推進力をその足で止めてしまうという、アクセルとブレーキを繰り返すような状態になり能率が悪いのです。その上に体の構造に合わない動作を繰り返すことで体にも負担がかかり、筋肉が硬直して膝や腰に痛みが出て姿勢も悪くなってしまいます。 しかし、問題があるこのような歩き方や走り方を、何の変哲もなく皆が普通に行なう社会現象は、集団心理が生み出した誤った常識と言えます。文字通り周りと足並みを合わすことにも実は注意が必要ということでしょう。現代人の歩行や走りの常識が、ここまでおかしくなってしまった原因は現代型の靴にあると言うことは当クリニックが数年前からお話ししてきた通りです。靴のかかとに余計なクッションがあることでそれに甘えてしまいかかとから着地するヒールストライク走法になってしまっているのです。

 


かかとから着地して体に負担をかける現代人の誤った走り方。
体の重心に比べ着地点が前なので推進力も止められてしまう。

 

走り方は、昔の日本人から学ぼう

このことから、ソールクッション(靴底の衝撃吸収機能)のない履物がアメリカでは大分前から注目されており、日本の地下足袋を取り入れた型のNinjaシューズや、ファイブフィンガーシューズなどがあります。最近では日本でもこの問題に気付きだした研究者もおり、今では関連ドキュメンタリーも放映されて、MUTEKI(無敵)シューズと言う優れた履物も出ています。これらはソール部分にクッションがない裸足に近いデザインですので、裸足になるかこれらに履き替えることをお勧めします。 明治維新の当時、西洋から靴が導入され、日本人の足取りがヒールストライキング法になってしまうまでは、日本の人は昔から裸足か、足袋や雪駄、下駄、草履または地下足袋を履いていました。ファッションだけでなく足取りまでもが西洋風に変わる以前までは、中足部や前足部の足取りだったので、これは原点回帰ということになります。

 

曲者の靴を脱ぎ捨て、ソールクッションのない履物に変えた上で、本来の体の構造の理にかなった正しい足取りに戻すわけですが、走り方に関しては「走りの原点回帰」が大切になってきます。原点回帰した走りは、膝を「抜いて」自然に生まれる推進力を使います。この時の着地が中足部か前足部になります。速度が遅い場合は中足部を使い、スピードアップすると前足部を使って足を体の下で転がす感じで腸腰筋を使って走ります。膝を抜くので前進する力は自然に発生して、中足部での着地で着地点が体の重心の真下にくるので速度が落ちずに推進力がキープされます。また、足だけではなく全身がバネになり、全身にショックを拡散させてフワフワと走れるので、姿勢も良くなり体に負担がかかりません。

 

この時の、イメージは体が上に引っ張られる感じで体の姿勢をピンと張る。足が大きな玉のようになった感じで転がすイメージです。意識的にはもう一人の自分が、少し上方前方に上がって、斜めにはみ出ているイメージを持つと良いです。ちなみに、スプリントで全速ダッシュの時は、そのイメージした自分が地上15センチくらい上がって前にはみ出して浮いているイメージです。このハイスピード時は完全フォワードフットつまり前足部での着地になります。全速疾走の時は、もうほとんど体は空中にあり、足も地面に当たる感覚もなくなり浮いて飛んでいる感じになります。頭が上下に動作しないので、この時耳の中で風を切る音が鳴り響きます。

 


足の中足部で着地する体に負担をかけない原点回帰した走り方。
体の重心が着地点の真上に来るので推進力も維持できる。

 

誤ったかかとから着地をやめて、正しい中足や前足着地に足取りを改善すると、体がスムーズに前に出るので、膝や腰の痛みがどんどん消えていくことも当クリニックでは長年の経験で確認しています。また、歩くことや走ることが楽になり楽しくなる上に、飛躍的に足も速くなるので、クリニック付属の志統館道場でもこの足取りを鍛錬しています。子供達も風を切って走れるほど飛躍的に足も速くなるので皆喜びます。当クリニックのユーチューブも出ているので、ぜひご覧になり少しずつでも歩行と走りの原点回帰をお勧めします。

 

 

 

ドクター亀井の好評連載コラム一覧は>>>https://aloha.town.net/author/cimonekamei

 

 

病気や不調は現われた“症状”であり、病気の“本体”やその“原因”ではありません。自律神経のアンバランスや血液の質の低下がさまざまな病気の“本体”です。そして、その原因は、一.意識、二.呼吸、三.水、四.食、五.毒素、などの5つの根本原因という生活習慣の誤りです。ジュジュベ・クリニックでは、この5つの根本原因という病気の“本質”を改善することで、体質自体を改善する東洋医学を基本にしたホリスティックケアを行っています。

 

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執筆者

ジュジュベ クリニック 院長

亀井士門 医師

神奈川県で生まれハワイに移住。親が病気になり、従来の治療で改善が見られず、東洋医学で助けられたことがきっかけで東洋医学を志し、 Institute of Clinical Acupuncture and Oriental Medicine(ICAOM)に入学。 2000年にジュジュベクリニックを開設。東洋医学を基本におき、西洋医学、インド哲学のアーユルヴェーダ医学、頭蓋調整オステオパシー 医学を統合させたホリスティック東洋医学の全体論で人間を見るメソッドを開発。 ハワイ州からDAOM(東洋医学博士)を認定される。 現代医学だけでは治り難いと言われる病状の治療や、多くのプロスポーツ選手の治療のかたわら、 日本各地で根本を治すホリスティック医学の普及に勤める。 世界平和実現のためランドオブアロハ世界平和プロジェクトにも力を入れている。